経理を見直して、業務効率化と費用削減を実現するには?
経理の業務は、財務諸表を作るという点で、製造業に近い性質があります。その為、経理業務改善を考える際、製造業のフレームワークが参考になる事があります。
ここでは「ECRS」というフレームワークに当てはめて経理業務効率化・費用削減の実現を考えてみましょう。
ECRSとは
ECRSとは、業務の無駄を洗い出して改善するための基本的なフレームワークで、「Eliminate(排除)」「Combine(統合)」「Rearrange(組み替え)」「Simplify(簡素化)」の4つの単語の頭文字です。
無駄やロスをなくすということに焦点をあてたフレームワークですので、製造のプロセスや事務作業等、様々な業務において、従来のワークフローを見直し、合理化・効率化を進めるにあたって効果的な観点を与えてくれます。実際にECRSの観点を取り入れる際には、E→C→R→Sの順に検証を進めていくことが基本となります。
それでは経理業務改善について考えていきましょう。
Eliminate:不要なプロセスを取り除くこと
不要な業務を見つけて削減すれば、削減による直接的な効果で効率化が大きく進みます。身近なところから改善点を見つけていけることも、この観点の取り入れやすいポイントです。
資料のペーパーレス化により印刷の手間を省く、給与明細のWEB化で印刷・封詰め・手渡しの手間を省く等、日々当たり前にやっているけど非効率な業務を探してみましょう。また、以前は必要だったけど今では使ってない資料を作り続けているなどということはありませんか?本当に必要なのか、何に使っているのかを一つひとつ考えてみましょう。
しかし、人は自分の仕事に意味があると考えているものです。担当者本人では気付くことができなかったり、やめて良いと判断することができなかったりする無駄も多くあります。経営者や他部門の視点、さらには社外の専門家の視点も入れて見てみると、より多くの省けるプロセスを見つけることができるでしょう。
Combine:プロセスを段階ごとに整理し、適切な形にまとめること
似たような業務を各担当者が別々に管理しているなどということはありませんか?
例えば請求書作成と売掛金の消込をそれぞれ別々のExcelで管理していて、似たような情報をそれぞれに入力しているなどという話はよくありますが、クラウドツールを導入しデータ連携機能を駆使することで、これらをスムーズにつなげて一連の業務として行うことも可能です。今までは別個に処理することが必要だった業務でも、新しいツールを使う事で一体として処理することが可能だったりします。
会計ソフトはじめ、会社のバックオフィス業務で使う様々なツールは昨今目覚ましい勢いで進化しています。新しい情報をキャッチして活かしていくことも大切です。
Rearrange:業務プロセスの順序や担当者などを入れ替えたりすること
Eliminate・Combineで整理したプロセスを実際にスムーズに実行していく為に、順序や担当者、作業場所や使うツール等を必要に応じて入れ替えることが必要です。これらの変更は経理の中だけに限られるものではありません。今経理がやっている事でも、現場でやった方が効率的という事があれば現場に依頼し、現場がやっている事でも経理がやった方が効率的なら経理で引き受ける等、会社全体として最適な分担を考えるべきです。
更に言えば、担当者は社内に限定されるものでもありません。例えば、社員1名を担当にして時間投入させるよりも経理代行サービスを利用した方がコストを抑えられたり、安定的に高品質な業務提供を受けることができるという可能性もあります。改善の効果をあげるためにも、選択肢を限定することなく、幅広く考えていきましょう。
Simplify:業務のプロセスや作業内容そのものを簡潔にわかりやすくすること
多くの経理担当者にお会いしておりますが、まじめな方が本当に多く、時には、正確性を追求するあまり業務を複雑化させてしまっていると感じることがあります。必要性のそれ程高くない所に工数をかけ過ぎていないだろうかとチェックし、バランスの良くない所があれば、許す範囲でシンプルな処理に変更するというのも一つの策です。
しかしこの作業を実際に行おうとすると、経理担当自身では要否の判断が難しく、判断のできる経営者から工程や工数が見えないと、なかなか前に進めません。社外の専門家の力を借りて取り組んでみるというのも、有効かもしれません。
CWM経理アウトソーシングオフィスでは多様なサービスを準備し、お客様にあわせて必要なサービスを提供できるような体制をとってます。
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