経理部門の不正はなぜ起きる?中小企業で実際にあった横領事例と防止策を税理士が解説
経理部門の不正はなぜ起きる?中小企業で実際にあった横領事例と防止策を税理士が解説
実際、中小企業では経理担当者に業務が集中しやすく、経営者の目が届きにくいことから、予期せぬ金銭トラブルが発生するケースが少なくありません。
この記事では、経理部門で不正が起きてしまう原因と、実際にあった横領事例、そして今日から始められる具体的な防止策について詳しく解説します。
この記事を読むことで、自社の経理体制に潜むリスクを的確に把握し、安全で効率的な仕組みづくりに向けて具体的な一歩を踏み出すことができるようになります。
特に、さいたま市をはじめとする埼玉県内で、経理担当者の退職や業務の属人化に悩んでいる経営者の方や経理責任者の方にぜひ読んでいただきたい内容です。
私たちCWM経理アウトソーシングオフィスは、日々埼玉県内で経理業務に関するご相談を受けており、多くの企業の経営課題解決をサポートしている専門家として、実務に即した解決策をお届けします。
目次
1-1. 経理業務が属人化しやすい中小企業の落とし穴と不正リスク
1-2. 不正のトライアングルから読み解く経理担当者の心理
2. 埼玉エリアでも相談あり!経理の不正・横領事例
2-1. 事例1:預金口座からの不正な引き出しと経理上の隠蔽
2-2. 事例2:架空請求や経費の水増しによる経理不正
3. 経理の不正を未然に防ぐ!具体的な防止策と改善のステップ
3-1. 経理担当者の業務分離とダブルチェック体制で不正を防止
3-2. クラウド化やアウトソーシング活用による経理不正の根本対策
4. まとめ|経理の不正を防ぎ健全な経営体制を構築するために
1. 経理の不正はなぜ起きる?原因と背景
ここでは、中小企業の経理部門で不正が発生しやすい根本的な原因や、業務環境に潜む危険なサインについて解説します。
自社の現在の状況と照らし合わせながら、経理の不正リスクが潜んでいないか確認してみてください。
1-1. 経理業務が属人化しやすい中小企業の落とし穴と不正リスク
そのため、一人の経理担当者が長年にわたって請求書の発行、振込手続き、帳簿への記帳、さらには現金の管理までをすべて一人でこなす状態になりがちです。
このような業務の属人化は、経理の不正を引き起こす最大の要因と言えます。
他の社員や経営者自身が経理のやり方を把握していないと、数字の改ざんや不自然なお金の流れに気づくことができません。
さいたま市内で製造業を営む経営者の方からも、長年勤めていた経理担当者が急に退職し、後任が帳簿を確認したところ多額の使途不明金が見つかったというご相談を受けたことがあります。
特定の人物しか業務の流れを知らないブラックボックス化は、それだけで深刻な経営リスクとなります。
この状態を放置せず、まずは現在の経理業務が誰にどれだけ依存しているのかを洗い出すことが、リスク回避の第一歩です。
1-2. 不正のトライアングルから読み解く経理担当者の心理
これは、以下の3つの要素が揃ったときに経理の不正が起きやすくなるというものです。
- 動機:個人的な借金や生活苦、会社への不満など、どうしてもお金を必要とする理由がある状態
- 機会:経営者のチェックが甘く、自分一人でお金を動かせるため、バレずに横領できる環境がある状態
- 正当化:少し借りるだけですぐに返す、自分はこれだけ会社に貢献しているのだから少しくらいもらってもいいはずだ、と自分に言い訳をする心理
経営者が社員の個人的な動機や正当化の心理を完全にコントロールすることは困難です。
そのため、会社として最も力を入れるべきなのは、不正ができる機会を徹底的に排除することです。
経理担当者を信じることは大切ですが、仕組みとして不正ができない環境を整えることが、結果として大切な社員を間違いから守ることにもつながります。
2. 埼玉エリアでも相談あり!経理の不正・横領事例
ここでは、私たちが実際に埼玉エリアで見聞きしたケースをもとに、よくある経理の不正手口をご紹介します。
どのような手口で会社のお金が奪われるのかを知ることで、自社の経理体制を見直すヒントにしてください。
2-1. 事例1:預金口座からの不正な引き出しと経理上の隠蔽
会社の実印や銀行印、インターネットバンキングのパスワードなどを経理担当者が一人で管理している場合に起こりやすくなります。
ある企業では、経理担当者が会社の口座から自身の口座へ少額の送金を繰り返し行っていました。
帳簿上は交際費や消耗品費として処理し、手書きの領収書を偽造したり、他の多額の経費の中に紛れ込ませたりして経理上の隠蔽を図っていたのです。
社長は月末の残高報告だけを見て安心しており、通帳の明細と帳簿の突き合わせを怠っていました。
このようなリスクを放置すると、資金繰りが急激に悪化し、最悪の場合は倒産に繋がる恐れもあります。
回避策としては、通帳と印鑑の管理者を別々に分け、振込実行の最終承認は必ず経営者が行うルールを徹底することが必要不可欠です。
2-2. 事例2:架空請求や経費の水増しによる経理不正
さいたま市で建設業を営む経営者の方から相談を受けた事例では、経理担当者が実在しない外注先名義の請求書をパソコンで自作し、その振込先を自分の別口座に指定していました。
建設業のように毎月の外注費の変動が大きく、支払先が多岐にわたる業種では、経営者がすべての請求書の内容を詳細に確認することは困難です。
担当者はその隙を突いて、数年間にわたり少しずつ会社のお金を横領し続けていました。
この問題を改善するためには、新規の取引先を登録する際の稟議ルールを設けたり、支払予定表と請求書原本のダブルチェックを徹底したりする仕組みが欠かせません。
また、税務調査において架空外注費が発覚した場合、重加算税などの重いペナルティが課される深刻なリスクもあります。
税務・労務・法令に関する判断が必要な点では、最終判断は専門家に確認してください。
3. 経理の不正を未然に防ぐ!具体的な防止策と改善のステップ
ここでは、経営者がすぐに取り組むべき具体的な防止策と、業務効率化も同時に叶える改善のステップを解説します。
自社のリソースや人員に合わせて、できるところから経理の不正対策を進めていきましょう。
3-1. 経理担当者の業務分離とダブルチェック体制で不正を防止
たとえば、請求書を作成して支払予定表を作る人と、実際にインターネットバンキングで振込手続きをする人を分ける、あるいは現金の管理者と帳簿への記帳担当者を分けるといった方法が有効です。
- 承認プロセスの明確化:一定金額以上の支払いには、必ず経営者や部門長の承認を必須とする社内ルールを定めます。
- 定期的なローテーション:可能であれば、数年ごとに経理の担当業務を入れ替え、不正が長期間隠蔽されるのを防ぎます。
もし社内の人員が限られており、複数名での対応がどうしても難しい場合は、経営者自身が月に一度、抜き打ちで通帳の原本と帳簿の残高を照合するだけでも、強力な牽制効果があります。
不正を行う隙を与えない、適度な緊張感のある職場環境を作ることが、健全な経理体制の第一歩となります。
3-2. クラウド化やアウトソーシング活用による経理不正の根本対策
最近では、クラウド会計ソフトを導入して、銀行口座の入出金データやクレジットカードの明細を自動連携させる企業が増えています。
これにより、手入力による数字の改ざんリスクを減らすとともに、経営者がスマートフォンなどからいつでも最新の財務状況を確認できるようになります。
さらに一歩進んで、記帳や支払業務そのものを外部の専門業者に委託する経理アウトソーシングも非常に有効な手段です。
プロである第三者の目が介入することで、社内での不正は物理的に不可能に近くなります。
ただし、業務を見直す際は、電子帳簿保存法やインボイス制度など、新しい法律への対応も同時に進める必要があります。
制度は変更される可能性があるため、最終的な判断は必ず最新情報を確認してください。
正確な経理処理と不正防止を両立させ、経営者が本業に集中できる環境を作るために、アウトソーシングは非常にコストパフォーマンスの高い選択肢と言えます。
4. まとめ|経理の不正を防ぎ健全な経営体制を構築するために
業務の属人化を解消し、適切なチェック機能を働かせることが、会社と社員の双方を守る結果につながります。
まずは自社の現状を客観的に把握し、できる対策から確実に行動を起こしていきましょう。
- 属人化の解消:業務内容をブラックボックス化させず、経営者が常にお金の流れを把握できる仕組みを整える。
- 業務分離の徹底:通帳の管理と記帳担当を分けるなど、一人で不正を完結できない環境を作る。
- 外部専門家の活用:クラウド会計の導入やアウトソーシングを利用し、第三者の目を入れながら正確な経理体制を構築する。
私たち CWM経理アウトソーシングオフィス は、埼玉・大宮に拠点を置き、創業から40年以上にわたって中小企業・個人事業主の皆さまをサポートしてきた経理の専門チームです。
年間350件を超える豊富な支援実績と、30名以上の専門スタッフによる複数名体制で、お客様一社ごとの状況に合わせた最適な経理体制をご提案。記帳や支払管理、給与計算、年末調整といった日常業務はもちろん、クラウド会計ソフト(マネーフォワード等)の導入支援や経理DX化、電子帳簿保存法・インボイス制度対応など、経理周りのあらゆる課題にワンストップで対応いたします。
私たちの強みは、単なる事務作業の代行ではなく、経営者の皆さまが本業に集中できる環境づくりを行うこと。決算書や日々の数値から経営状況を読み解き、必要に応じて改善提案を行いながら、御社の成長を長期的に支える“経営のパートナー”として伴走します。
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