経理のお悩み 無料相談受付中!

048-779-8891

受付時間 09:00~17:30【平日】

24時間受付中問合せフォーム

簡易課税制度選択届出書の期限は12月31日|本則との有利判定

個人事業主やフリーランスにとって、消費税の計算方法を選ぶことは手元に残る資金(キャッシュフロー)に直結する非常に重要な課題です。とくに消費税の「簡易課税制度選択届出書」の期限は原則として12月31日となっており、この日を過ぎてしまうと大きな損をしてしまう可能性があります。

この記事では、簡易課税制度選択届出書の期限に関する基本ルールをはじめ、現在の「本則課税(原則課税)」と「簡易課税」のどちらを選ぶべきかという有利判定のポイントについて詳しく解説します。

1. 簡易課税制度選択届出書とは?提出期限はいつまで?

消費税の納付額を計算する際、実際の経費にかかった消費税額を細かく計算する代わりに、売上高から業種ごとの割合を用いて機械的に控除額を算出できる特例が「簡易課税制度」です。この制度を適用するために税務署へ提出する書類が「簡易課税制度選択届出書」です。

簡易課税の選択届出書の期限は、原則として「適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日」と定められています。

  • 個人事業主の場合:事業年度が1月1日からスタートするため、翌年から簡易課税を適用したい場合の期限は「本年の12月31日」となります。
  • 法人の場合:決算月の末日が提出期限です(例:3月決算法人なら、翌期適用の期限は3月31日)。

2. 期限を過ぎてしまった場合はどうなる?

簡易課税制度選択届出書の期限である12月31日を1日でも過ぎてしまった場合、翌年は強制的に「本則課税(原則課税)」で消費税を計算しなければなりません。

郵送の場合は通信日付印(消印)が期限内であれば有効ですが、年末のギリギリになって慌てないためにも、早めの準備と事前の有利判定が非常に重要です。詳細な要件については、国税庁の公式サイト(簡易課税制度)も併せてご確認ください。

3. 本則課税と簡易課税の有利判定ポイント

簡易課税制度選択届出書を提出する前に、現在の「本則課税」とどちらが自社にとって有利なのか、しっかりと判定(シミュレーション)を行う必要があります。

簡易課税が有利になりやすいケース

仕入や経費が少ない業種(サービス業、ITエンジニア、コンサルタント業など)は、簡易課税を選択した方が有利になる傾向があります。実際の経費にかかった消費税よりも、国が定めた「みなし仕入率」で計算した控除額の方が大きくなりやすいためです。また、インボイス制度下における複雑な消費税計算の事務負担を減らしたい場合にも最適です。

本則課税が有利になりやすいケース

一方で、翌年に多額の設備投資(高額な機械の購入、車両の購入、店舗の改装など)を予定している場合は、本則課税が有利です。設備投資に伴って支払った多額の消費税は、本則課税であれば控除・還付の対象となりますが、簡易課税では還付を受けることができないからです。

4. 有利判定の鍵となる「みなし仕入率」とは

簡易課税制度では、事業の業種ごとに以下の6つの「みなし仕入率」が設定されています。ご自身の事業がどの区分に当てはまるかを確認することが、有利判定の第一歩です。

  1. 第1種事業(卸売業):90%
  2. 第2種事業(小売業など):80%
  3. 第3種事業(製造業、建設業など):70%
  4. 第4種事業(飲食店業など):60%
  5. 第5種事業(サービス業など):50%
  6. 第6種事業(不動産業):40%

実際の経費率(仕入率)が上記のみなし仕入率を下回っていれば「簡易課税が有利」、上回っていれば「本則課税が有利」と判断する一つの目安になります。

5. 簡易課税制度選択届出書を提出する際の「2年縛り」の注意点

有利判定を行った結果、簡易課税を選択することになった場合でも、「2年間継続適用の縛り」がある点には十分注意してください。

一度、簡易課税制度選択届出書を提出すると、事業を廃止するなどの特段の理由がない限り、原則として2年間は本則課税に戻すことができません。「今年は経費が少ないから簡易課税にしたが、翌年に急遽大きな設備投資をした」という事態が起きても、本則課税に戻して消費税の還付を受けることはできないのです。

まとめ:簡易課税の選択届出書は期限(12月31日)までに!

個人事業主における簡易課税制度選択届出書の期限は12月31日です。この期限に間に合わせるためには、単に書類を作成するだけでなく、向こう2年間の売上予測や設備投資の計画を含めた「本則課税との有利判定」を事前に行う必要があります。

年末の繁忙期に焦らないためにも、秋口頃から早めにシミュレーションを開始することをおすすめします。もし、ご自身での有利判定が難しい場合や、今後の事業計画に不安がある場合は、専門家にご相談ください。

当事務所への消費税に関するご相談やシミュレーションのご依頼は、こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

この記事を担当した執筆者
(株)CWM総合経営研究所 代表取締役社長 杉田 一真
保有資格公認会計士・税理士・中小企業診断士 (税理士登録番号:118535)
専門分野
経歴1979年埼玉県生まれ。公認会計士、税理士、中小企業診断士。 早稲田大学政治経済学部卒業後、公認会計士事務所、大手監査法人を経て2011年、(株)CWM総合経営研究所入社、代表取締役社長。 税理士法人CWM総研代表社員。
専門家紹介はこちら
PAGETOP

経理業務にお困りならお気軽にお問い合わせください 経理業務にお困りならお気軽にお問い合わせください

048-779-8891

受付時間 09:00~17:30【平日】

経理サポートメニュー Support Menu

CWM経理アウトソーシングオフィスなら
あなたの会社の経理業務をフルサポートします

  • 経理コンサルティング

    会社は開業時から大きく発展したが、バックオフィス業務の体制はそのままで効率が悪い。そんな企業はぜひご相談ください。経理全体を効率的な体制にできるよう、再設計のお手伝いをさせていただきます。

    もっと見る
  • 経理代行

    突然の経理担当者の退職(休職)…新しいスタッフを雇う時間もコストもない!という方向けに、貴社の全ての経理業務を代行し、円滑に業務を進めるサポートをします。

    もっと見る
  • 記帳代行

    領収証・請求書整理や記帳代行(会計ソフト入力)、現金出納帳精査をさせていただきます。現在ご使用の会計ソフトへの入力も対応可能です(別途費用が発生する場合もございます)。

    もっと見る
  • 支払管理代行

    毎月「請求書」等をお預りし、支払予定表を作成し、振込先を入力する業務を代行致します。インターネットバンキング振込に対応しており、貴社の口座残高に触れずに振込業務のみを代行させていただきます。また、売掛金の入金が正しく行われているかどうかも合わせて代行することが可能です。

    もっと見る
  • 給与計算代行

    お送りいただいた勤怠データから、残業代、各種手当・控除、厚生年金保険料、健康保険料、所得税、住民税などの算出を行い、給与計算結果を集計表・給与明細・振込金額一覧を作成します。

    もっと見る
  • 年末調整代行

    従業員様向け案内文書の作成、回収済み申告書の内容・添付証明書のチェック、不備・未回収申告書のリストアップ、年末調整控除データの作成、年税額の計算・12月最終給与への過不足税額転記、源泉徴収票の発行までを行います。

    もっと見る
  • クラウド導入・運用
    サポート

    月次決算書をすぐに閲覧したい!経理担当者の負担を軽減したい!
    そんな方にはクラウド会計がおススメです。貴社へのクラウド会計導入から運用サポートまで、サポートします。

    もっと見る
  • 経理DXサポート

    経理業務全般の効率化や合理化・簡略化を実現するため、デジタル化支援を行っております。各種クラウドツールやRPAを活用したご支援が可能です。

    もっと見る

これだけは(・・・・・)知っておいてほしい!

バックオフィス業務の改善に役立つ
ノウハウ・テクニック情報集結!

日々、多くの会社様より経理・労務を中心としたバックオフィス業務のご相談をいただいております。
こうした経験をもとに、バックオフィス業務の改善に役立てていける ような情報を発信してまいります!

  • 2026/10/16 簡易課税制度選択届出書の期限は12月31… コラム
  • 2026/10/15 サブスクの勘定科目は?SaaS・クラウド… コラム
  • 2026/10/14 経理部門の不正はなぜ起きる?中小企業で実… コラム
  • 2026/08/18 「一人経理」の退職で会社が止まる?20名… コラム
過去のコラム一覧